空気時計制作工房

母屋では日記と詩を公開中です。


雨 天から降ってくる
まるで砂時計の砂のように

砂時計は時を刻み終えたら
誰かが反転してくれるまで
時を刻めない

雨 水が低きにのみ流れるものならば
この雨は降ることはない

砂時計は何度 時を刻もうとも
時を刻む砂は いつも同じ砂
ただ一粒一粒の砂の順番が違うだけ

雨 天へと降る雨
見えないけれど
水は低きにのみ流れてはいない

砂時計の中の砂の総量は
閉鎖されたガラス空間の中
減りもしない 増えもしない

落ちた砂の分量だけ
その砂の隙間をかいくぐって
空気が昇ってゆく

水もまた 水蒸気となって
天へと帰ってゆく

生まれたものは また
天へと帰ってゆく

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