空気時計制作工房

母屋では日記と詩を公開中です。

歯車

■愛の歯車

接 噛み合った歯車は
決して 同じ方向には 回れない・・・

ボクの決まり文句だね

でもね 男と女
恋の歯車が 間にあると
同じ方向に回れるよ

恋の歯車は 二つのものしか 繋がないけれど
愛の歯車は 大勢の人を 同じ方向に回せるよ

だから ボクは 君に恋してる とは言わずに
だから ボクは 君を愛してるって 言ったんだ

恋でなく 愛だから 佇んでいるんだ
「佇む」も動詞なんだよ

移り行く時の流れの中で 佇むってことは
ボクも時の流れとともに 移り行くってことさ


■悲しい歯車

歯車にはね ふた種類の歯車があるんだ
エネルギーに直結している歯車と
エネルギーを伝えるだけの歯車と
歯車にはね ふた種類の歯車があるんだ

ボクは どっちの歯車なのかな?

「動力を伝えるだけの歯車は悲しい。
 でも もっと悲しい歯車は
 誰とも 噛み合っていない歯車だ。」

ボクは プラトニック・ララバイを
うたってあげたいのに
ボクの 心の中では
プラトンが苦笑いしてるよ


■ボクは歯車

歯車はね 噛み合ってばかりいると
すり減っちゃうんだ

だからね 必要な時だけ
噛み合えばいんだよ

何かを伝えたい 何かを教えたい
力をあげたい 力をもらいたい

だからね 必要な時だけ
噛み合えばいんだよ

ライ麦畑の捕手が
佇んでいる間は
子供達は 無事ってことさ



参照:バサラ(シーモアには、なれないけれど)

歯車の詩がみっつ。「ルフラン」の補足になるかな。